『軽微』建物被害報告も 管理協 義援金拠出も決定 能登半島地震
1月1日、石川県志賀町で最大震度7を記録した能登半島地震から半月を迎える。分譲マンションの被害状況の全容は不明だが、建物の軽微な被害は報告されている。北陸以外でも一定程度の影響が出たようだ。
一般社団法人マンション管理業協会(管理協)によれば、1月4日に全会員会社に被害状況の報告を要請。
現時点では震度が大きかった北陸地域からの報告件数が少ないとして詳細は不明だが「今のところは軽微という被害状況の報告しかなくて、情報提供を待っているところ」(管理協)。
全壊など「甚大な被害を受けたという報告はまだない」(同)。
愛知や大阪など北陸以外の地域で「エレベーターの停止があったり、機械式駐車場の利用ができなくなったりという報告がちょこちょこ出てきている」(同)という。
報告結果の公表については未定。
1月11日には日本赤十字社に義援金として300万円の寄付を決めたと発表した。
自治体では罹災証明の申請受け付けが始まっている。
震度5強を記録した石川県金沢市。市資産税課によれば1月2日に受け付けを開始した。現時点で分譲マンションの申請はないが「問い合わせは何件かあった」(同課)。
同6弱の新潟県長岡市。市資産管理課は1日に開始し「今のところ申請も発行実績も戸建てしかない。判定は一部損壊のみ」と話す。
政令指定都市で震度5強の新潟市は「集計していない」(税制課)。持参や郵送に加え、1月3日に市のオンライン申請システムからの受け付けを始めた。
震度5強の富山県高岡市は1月4日開始。市資産税課は「現状共用部分に関する申請は1件もない」と話す。
同5強の富山市やストック196戸とみられる石川県加賀市、震度6強で同251戸程度の七尾市も開始しているが、マンションの申請・発行の有無は現時点では把握していなかった。
被害判定が「準半壊」以上で適用される災害救助法に基づく住宅の応急修理制度では、新潟県内の市町の場合、県が上乗せで補助する。準半壊なら国の補助30万円を加えた上限64万3000円。
以上、マンション管理新聞第1258号より