独自基準9項目設定 適正化推進計画案公表 認定制度、10月開始へ 枚方市 

投稿日:2023年06月22日 作成者:福井英樹 (446 ヒット)

大阪府枚方市は6月12日、マンション管理適正化推進計画案を公表し意見募集を始めた。7月3日まで。市住宅まちづくり課によれば推進計画策定・管理計画認定制度開始は10月1日を目標にしている。

認定制度は独自基準を9項目設定する(表参照)。旧耐震向けの「建築物の耐震化」の3項目は堺市と同様の基準。「防火・防災対策」の6項目は府とほとんど同じだが、災害対応マニュアルの作成・配布では「浸水想定区域内は浸水対策を含む」を追加する。

同課によれば、市への認定申請手数料は有料の予定。「管理計画認定手続支援サービス」による事前確認適合証の提出を必須にする方針。認定マンションは市ホームページでの公表を検討する。

「マンション長寿命化促進税制」における市の減税割合は3分の1の予定。

助言・指導等を行う際の判断基準の目安は国と同様。管理適正化指針も同様とした。

新規施策としてはマンション管理に関する出前講座や専門家らと連携した相談窓口の設置などを検討する。

管理適正課化の数値目標は「管理不適正マンション」の割合2023年度8.6%を32年度7.0%など2項目を設定する。実態調査結果では管理不適正マンションは11件。うち9件を基準値にした。

計画期間は23年度~32年度。

22年度の実態調査報告書によれば市内ストックは昨年1月時点で487棟2万6809戸。築40年超は217棟8307戸。

 

枚方市の管理計画認定制度の独自基準(案)

1 建築物の耐震化

(1)【耐震診断が未実施の場合】

マンション管理計画認定申請日から5年以内に耐震診断を実施することを総会において決議している

(2)【耐震診断を実施済みのマンションにおいて、耐震診断の結果、耐震性が不足するものである場合】

以下のいずれかの基準に適合している

・耐震改修計画認定をマンション管理計画認定申請日から5年以内に取得することを総会等において決議している。

・建て替え等に向けて総会等において議論を行っている。ただし、耐震診断実施後10年を超えて議論を行っている場合にあっては、耐震化に係る進捗がないものとし、原則としてマンション管理の認定を行わない

(3)【耐震改修計画認定を取得している場合】

その計画に基づく耐震改修がマンション管理計画認定申請日から5年以内に完了することを長期修繕計画に記載している

2 防火・防災対策

(1)防火管理者を選任し、消防計画の作成および周知をしている(消防法第8条により防火管理者を定めなければならない場合に限る)

(2)消防用設備等の点検をしている

(3)災害時の避難場所を周知している

(4)災害対応のマニュアルを作成・配布している(浸水想定区域内は浸水対策を含む)

(5)ハザードマップその他の防災・災害対策に関する情報の収集・周知をしている

(6)年1回程度定期的な防災訓練を実施している

※耐震改修促進法第17条の規定に基づく建築物の耐震改修の計画認定

 

以上、マンション管理新聞第1239号より


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