売り渡し請求 行使対象者は1% 事業計画47事例の建替え決議状況を分析 旭化成不動産レジデンス・マンション建替え研究所
建て替え事業に参加せず、売り渡し請求権行使の対象になったのは全体の1%ー。旭化成不動産レジデンス(本社東京)のマンション建替え研究所が行った建て替え調査で、同社が参画した事業における建替え決議賛成者・非賛成者の割合が示されている。建替え決議賛成者は全体の約9%だったが、そのうちの9割近くが、決議後行われる催告で事業に参加する意思を明らかにしていた。事例ごとの賛成率も9割以上が大半を占めた。
同社が参画したマンション建て替え事業のうち昨年12月末までに竣工・着工した47事例・49棟について従前マンションの概要と、敷地売却を含む建替え決議の状況などを調査・分析した。1月26日に同社が開いたメディア向け懇談会で調査結果が報告されている。
47事例49棟中、敷地売却を含む建替え決議を行った38事例40棟について決議賛成者数などを調べた。残りの9事例9棟は全員同意による任意建て替えで事業を進めている。
40棟における区分所有者の総数はおおむね3000人。共有住戸は共有者全員を1人とカウントした。
決議に賛成したのは3000人中2737人。全体の91.2%と圧倒的多数を占めた。
決議非賛成者は263人で全体の8.8%。ただ決議後に行われる催告で建て替え事業に参加する意思を示した人が233人に上り、最終的に売り渡し請求権の行使対象になったのは総数の1.0%、30人にとどまった(表参照。省略)さらに、この30人のうち11人は任意での明け渡しに応じたため19人が明け渡し請求訴訟の対象になった。
以上、マンション管理新聞第1231号「管理トピックス」より。