水増し分詐取容疑で逮捕 管理組合理事長・副理事長 照明器具設置工事 岡崎署
愛知県警岡崎署は9月9日、岡崎市のマンションの工事代金をだまし取ったとして、同市明大寺町の建築作業員三箇良英(43)と店員野崎篤(42)、同市六名新町の造園・土木工事会社役員金原清二(68)の3容疑者を詐取容疑で逮捕したと発表した。同署は容疑の認否について明らかにしていない。
発表によれば、三箇・野崎容疑者は管理組合の役員。三箇容疑者は理事長、野崎容疑者は副理事長だった。
架空発注し 共謀者の口座に入金
照明器具の取り付け工事を他社が35万円ほどで請け負うことを隠して227万8800円の見積もり書を作成。2016年9月7日ごろ、市内の受託管理会社に見積もり書を交付するなどして適正な工事代金と誤認させ、同年10月12日に金原容疑者の普通預金口座に入金させだまし取った疑い。
同署によれば、手口は野崎容疑者が実際に35万円ほどで施工できる会社を探し、金原容疑者に指示して同容疑者が工事代金を水増しした227万8800万円の見積もり書を作成。野崎容疑者が管理会社に提出した。
三箇・野崎容疑者は理事会承認後、管理会社に金原容疑者の会社に発注する旨の書類一式を作成させ、三箇容疑者が出金の押印をして金原容疑者の会社に工事代金が入金された。その後、同容疑者が三箇・野崎両容疑者にカネを支払った。
実際に施工した会社への代金支払いは、だまし取った金から支払ったとみている。
18年春ごろ、住民が三箇・野崎両容疑者が着服など不正をしていると疑い管理会社に申し立て、管理会社が調査を開始。その後、管理組合から告訴状、管理会社からは被害届が出された。
両容疑者が管理組合役員だった期間や3容疑者の関係性、犯行を企てた首謀者、具体的な発覚時期や告訴等の時期などについては「捜査中になるので回答しない」(同署)としている。
以上、マンション管理新聞第1182号より。