工事品質保証アフター点検 『標準基準』を整理 大規模修繕瑕疵保険 保証期間見直しも協議 6/3MKS定時総会
一般社団法人マンション計画修繕施工協会(MKS、坂倉徹会長)は6月3日、東京・西新橋のMKS本部で第12回定時総会を開いた。新型コロナウイルス感染予防のため坂倉会長と中野谷昌司常務理事の2人が出席。他の理事・監事はウエブ会議システムにより参加した。
2020年度は、「マンション計画修繕工事品質保証標準基準とアフター点検標準基準の考え方」をまとめる。改正民法、また同法施行に伴い改正された「マンション修繕工事請負契約約款」で、従来の「瑕疵担保責任」が「契約不適合責任」に変更されたことに伴う措置。
「契約不適合」の定義である「種類・品質」に対するMKSの考え方を明らかにし、過度な保証期間、アフター点検期間の是正につながるよう啓発を行う。
大規模修繕瑕疵保険における保証期間の見直しについても保険法人と協議する。現在特約保証10年の屋上防水を、MKS会員はさらに5年の延長保証を付保できる仕組み作りを目指す。
特定技能外国人労働者の受け入れに関し、新たに「2号会員制度」を設ける。会員企業の協力業者が対象だ。実際に労働者を受け入れるのは会員の協力業者である点を考慮し、会員協力企業の受け入れを支援する。
台風や豪雨の現場対応策等をまとめた「自然災害対策マニュアル」を発行する。19年度に作成予定だったが昨年10月の台風19号等の被害状況を踏まえ見直しを行ったため発行がずれ込んだ
新型コロナウイルス対策特別委員会を設置し、現場などにおける感染拡大予防のガイドラインも作成する。
「MKS計画修繕工事保証システム」の19年度受託件数は、完成保証は147件(前年度比9件減、総工事請負金額144億5405万3700円)、瑕疵保険取次件数は348件(同14件減、同206億9761万7360円)だった。
役員人事は理事の伊東政志・早坂栄二氏が退任。鈴木宏美(太平エンジニヤリング取締役)・君嶋勝司(TOHO常務執行役員)の2氏が、新しく理事に就任した。
今年3月末時点の正会員数は152社。前年同期比で1社増。
以上、マンション管理新聞第1140号より。