斜面の応急工事に着手 管理組合が実施を可決 費用は「今後協議」 逗子市
神奈川県逗子市は3月2日、斜面から土砂が崩落した分譲マンション(築16年、38戸)敷地の、のり面の応急工事に着手した。市道には仮防護柵の設置も行う予定で、4月上旬の工事完了を目指している。
同都市整備課によれば、このマンションの管理組合は2月24日夜に臨時総会を開き、市が応急工事を行うことを決議した。
市は、この臨時総会で、崩落した部分の土砂を撤去して斜面を整形した上で、金網を敷いてモルタルを吹き付ける工事などを説明し承諾を得たという。
工事内容は、国土交通省の国土技術政策総合研究所・土砂災害研究室が2月14日に公表した調査結果の速報版を参考にして決めた。植生がある両側の崩落していない部分は「今は範囲に入っていない」(同課)。
工事費用は2516万8000円の見込みで、2月28日の市議会で2019年度補正予算として可決されている。
工事費の負担について、同課は「今後、工事と平行して市と管理組合で協議していく」と話しており、市道への仮防護柵(高さ約4メートル、長さ約50メートル)の設置も管理組合の負担と考えている。
市は2月13日に県が指定している土砂災害警戒区域で市の主要な道路に面する斜面の緊急調査を実施している。
同課によれば、調査箇所41カ所のうち「すぐに危険な箇所はなかった」が、24カ所を再調査する方針。この24カ所の中に分譲マンション敷地の、のり面があるかどうかは「まだ調べ切れていない」という。