兵庫県 『禁止せず』規定あっても 管理組合の『同意書』提出 事業者に義務付け 役員が署名・押印 民泊対応
兵庫県は3月14日、ホームページで「住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例施行規則」を発表した。分譲マンションでは、管理規約で民泊の可否を規定していない場合に加えて、禁止しない規定がある場合でも民泊事業を実施することについての管理組合の「同意書」の提出を必須にする。
同意書は様式を定めていないが、生活衛生課によれば「民泊をやってもいいと分かる内容」の記入や、管理組合役員の署名や押印が必要だ。
管理規約で禁止しない規定がある場合も「管理組合の意思を確認したい」(同課)として提出が必要になる。
管理規約に民泊の可否が規定されていない場合は、ほかに民泊を禁止しない旨の決議を証する総会等の議事録の写しも求める。議事録は国のガイドラインでは「総会及び理事会」と両方を示しているが「意思確認できるなら、どちらかでよい」(同課)。
周辺住民への事前周知では、全戸の区分所有者を対象とし、説明会の開催を必須にしている。
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独自の確認方法を検討していた東京都品川区は、3月9日に発表した「品川区における住宅宿泊事業の実施運営に関するガイドライン」で、管理規約に民泊の可否が規定されていない場合の対応として管理組合に禁止する意思がないことを確認した証明書類を求めている。
この書類には管理組合への報告日、報告・確認事項、管理組合理事長の署名・押印などの欄を設けている。
生活衛生課によれば、「理事長が捕まらない」などで証明書類の作成が難しい場合は、国のガイドラインと同じ誓約書でも可能だが、誓約書の場合は、区から管理組合側に確認の連絡を行う。
同課は「なるべく証明書の方を求める」という。
台東区は、3月14日に公表した「住宅宿泊事業のてびき」で、管理組合役員2人に確認する「確認書」または総会・理事会の議事録を求めている。
生活衛生課によれば、確認書の場合は管理組合側に確認の連絡をする。
以上、マンション管理新聞第1067号より。