ADRで初の合意実績 8/26第12回定時総会 「オンライン」併用で開催 日管連

投稿日:2020年09月11日 作成者:福井英樹 (2135 ヒット)

一般社団法人日本マンション管理士会連合会(日管連、瀬下義浩会長)は8月26日、東京・品川のTKP品川カンファレンスセンターANNEXで第12回定時総会を開いた。コロナ禍における試みとして当日は初のウエブ会議システムを活用し、会員会は大半がオンラインで出席。会員会所属管理士にもライブ配信を行った。

日管連によると、総会にはウエブ会議システムによる出席を呼びかける一方、議決権行使書・委任状の利用を求めた。議場に出席したのは41会員会中3会員会の議決権保有者ににとどまった。

2020年度は、マンション管理士が早期に改正マンション管理適正化法における国・地方自治体の要望に対応できる体制の整備と登録マンション管理士の増加を目指す。管理組合損害補償金給付制度、ADR事業の推進に引き続き注力する。

19年度の補償金給付制度の利用実績は今年7月時点で6件。昨年6月末との比較で3件増となった。6件中3件は制度利用を申請できる「認定マンション管理士」が管理者、残る3件は同管理士が監事に就任している。認定マンション管理士は7月1日時点で377人に達している。

昨年11月には外部専門家役員としての活動状況について会員会にアンケート調査を実施した。14会員会の26人から「外部専門家役員として活動している」旨の回答を得た。管理組合は60に上る。

ADR事業には実施者として7月1日時点で前年同期比22人増の117人が登録。19年度は問い合わせ6件、申し込みが1件あった。申し込みがあった1件は、当事者の間で合意が成立。日管連におけるADR事業の合意成立第1号となった。日管連によれば、当事者は区分所有者と管理組合。

ADRについては申込者の資格要件について法務省に確認し「マンション管理に関わる団体」でも可能、とする回答を得たとして、今後は管理会社の利用も視野に入れ、活用を推進していく。

マンション管理適正化診断サービスは19年度、2740棟で実施。新型コロナウイルス感染症の拡大で一時申し込みを制限した影響があり前年度比では530棟の減だが、累計で1万1139棟と1万棟を突破した。

同サービス関連のクレームでは、この1年で問題が発覚した診断実施者3人に対し、同サービスの運用規定基づき3カ月・6カ月・1年の資格停止処分を行った。

事務局によれば、1年の資格停止事案では趣旨を十分説明せずに管理組合に診断を実施させ、保険の見積もり概算出に必要な診断評価を得た後、サービスの「本体」である診断レポートを提出していなかった。「適正な管理のための指標を示す」という、本来のサービスの意義がゆがめられかねない、と判断された点等が資格停止事由に該当した。

LIFULLとの提携事業開始時期 今秋にずれ込み

今年4月以降のスタートを計画していた、LIFULLとの提携事業。同社が運営する不動産・住宅情報サイトに掲載される中古マンションの売買情報に日管連が実施するマンション管理適正化診断サービスの診断結果を表示するサービスだが、今年秋に掲載を開始する予定。

掲載に対する管理組合の同意書回収増の期間設定、LIFULL側の社内手続きの遅れなどが原因だとしている。

6月1日現在の所属管理士数は1592。前年同日比で15増。

以上、マンション管理新聞第1147号より。


福井英樹マンション管理士総合事務所

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