1月25日 代執行へ 3月26日完了予定 概算で約1億2860円計上 滋賀・野洲市

投稿日:2019年12月21日 作成者:福井英樹 (1783 ヒット)

滋賀県野洲市は12月9日、空家対策特別措置法に基づく「特定空家等」に認定した市内の無人マンションに(築47年、9戸)を解体する行政代執行について来年1月25日に執行すると発表した。代執行の完了予定日は来年3月26日。

住宅課によれば、代執行に先立ち通知する代執行令書は12月9日付で区分所有者9人中8人に郵送。行方が分からない残る法人の1区分所有者については市役所の掲示板で公告した。

代執行令書には執行時期や代執行に要する費用の概算による見積額計約1億2860万円、総床面積408.12平方メートル、動産の取り扱いなどが記載されているという。

費用の概算の見積額は、解体工事などの入札前の金額で「あくまで概算で実際の額ではない」(同課)。市が公表している入札結果によれば、解体工事業者の落札金額は税抜き8600万円、工事監理業者が同195万円の計8759万円。

解体後の行方は不透明

動産は代執行前日までに運び出すよう求め、執行当日に「一見して明白に相当の価値があるものと認めない限り」処分する旨を記載しているという。

市は当初、代執行令書の通知を10月下旬、代執行の着手は11月下旬~12月上旬を想定していたが、同課によれば、ベランダなどの一部が崩落しているため足場を組む前に撤去を申し出た工事業者と県の関係機関を含めた協議や、解体に際し土地を借りる隣接地の所有者との調整を慎重に進めていたことから、予定よりも長引いた。

解体後の土地がどうなるかは不明だ。

共有者に行方不明の法人が含まれているため、他の共有者が土地を売却したい意向を持っている場合、最終的には共有物の分割請求訴訟を起こすことになると考えられるが、まずは残る共有者間の意思統一を図らなければならない。

マンション建替え円滑化法上の「要除却認定」を受ければ決議要件が緩和されるが、要除却認定の対象になる建物自体が現存しないため同法は適用外だ。


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