行政代執行費 1億2500万円を計上 無人マンション問題 回収予測は不透明 滋賀・野洲市

投稿日:2019年09月23日 作成者:福井英樹 (1851 ヒット)

 滋賀県野洲市は9月4日、第4回市議会定例会の本会議を開いた。当日は、空家対策特別措置法に基づく「特定空家等」に認定したマンション(築47年、9戸)の行政代執行費1億2500万円を含む2019年度一般会計補正予算案などの質疑応答があった。
 同市によれば、補正予算案で計上したこの1億2500万円の内訳は、解体工事の請負費用1億2072万1000円、監理委託料212万6000円、不動産借り上げ料215万3000円。
 質疑応答では、北村五十鈴市議(自民創成会)が、行政代執行費の中身の説明や、区分所有者への行政代執行に係わる費用の事前通知の有無、行政代執行の回収予測などを質問した。

       行政代執行費は1億2500万円を見込んでいる。仮に区分所有者が費用を返済した場合、1人当たりの負担は1000万円を超える計算になる

 山中善彰市長は、代執行費の不動産借り上げ料について、「解体するためには隣地を借りないといけない。そうした金額も入っている」と述べた。行政代執行に係る費用の区分所有者への事前通知は「制度上は代執行令書で概算額を通知することになるが、制度以前にあらかじめお伝えしようとは思っている」とした。
 代執行費の回収の予測は「当然所有者が債務として払ってもらうことになる。どれだけ回収できるかと言われたら、分からないと言うしかない」と述べた。
 19年度補正予算案は9月27日に採決される予定。
以上、マンション管理新聞第1115号より。

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