自主解体 実施されず 野洲の無人マンション 措置期限を経過 7月にも代執行法上の戒告

投稿日:2019年05月21日 作成者:福井英樹 (1519 ヒット)

 滋賀県野洲市が市内の無人マンション(築47年、9戸)の一部の区分所有者に行った空家対策特別措置法に基づく解体命令で、この命令に対する措置期限だった5月7日が過ぎた。
 同市住宅課によれば、区分所有者による自主的な解体はされていない。
 同法に基づく指導や勧告の文書を受け取っていなかったため、指導の文書を送り直していた1人については、4月18日に勧告の文書を郵送した。
 この勧告に対する措置の期限は5月17日。
 「反応を待っている状況」(同課)だが、行方不明者1人がいることから解体は難しいとみられる。
 同課によれば、行政代執行に基づき実施する、代執行に先立ち所有者に発する戒告の文書通知は、7月頃を予定している。マンションの解体工事の費用は補正予算を組んで市議会に提出する方針で、代執行による着工は11月を考えている。
 市は今年3月、マンションの区分所有者9人中7人に解体命令書を郵送。行方不明の1人については、市役所の掲示板で公告した。
 空家対策特別措置法では、命令の違反者に対して50万円以下の過料に処する規定がある。
 過料を科すかどうかについては「まだ検討していない」(同課)としている。
 以上、マンション管理新聞第1104号より。

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