タイル外壁補修で、色合い質感再現 アカタイル(本社愛知県常滑市、赤井裕仁社長) 福井英樹マンション管理士・維持修繕技術者
タイル張りマンションの補修で最も厄介なのが、元のタイルとの色合わせ。管理組合から色違いの指摘を受けて張り直しを余儀なくされたケースも少なくないと思います。
メーカーに新築時の現物タイルが保存されておれば問題ないが、タイルメーカーや窯元は中国製や新建材の普及で激減しており、新規製造による色合わせは困難を極めているのは周知の事実。
そんな中、老舗タイルメーカーのアカタイルは既に廃番になっていたり、メーカー不明で入手が困難なタイルをこれまで培った技術と経験を基に色合い、質感を限りなく既存に合うように再現させている。しかも一枚からの受注がオーケー。
発注者は復元、補修したいタイル壁面の写真とタイル単体の写真を送付する。同社で復元可能かどうかを判定する。可能となれば、実際のタイルを送付する。3週間程度で見本焼きが届き、オーケーとなれば同社に発注する。納期は約1ヶ月半。工場と直接取引するので最小限の経費で済みます。モザイクタイルから、300角の大形タイルまで、壁、床を問わずに多種多様な形状、面状、質感のタイルに対応できる。他のタイル業者で「できません!」と断られたタイルも一度同社に相談してみる価値はありそうですね。
タイルの色・つや・質感というのもはマンションの歴史そのものであるだけに、現状のタイルの風合いや景観を残したいとの管理組合からの要望も多い。
「復元屋」ともいわれている同社へのタイル張りマンション管理組合からの期待は大きい。マン管新聞第921号より。