大京穴吹建設 20階以上の大規模修繕 「超高層」の実績 12年以降 8都府県で11棟
大京グループは4月12日、工事事業を手掛ける大京穴吹建設における、20階建て以上の超高層マンションの大規模修繕工事受注実績が全国的に伸びてきたとして、近年の受注実績を発表した。2012年以降、8都府県で11棟の大規模修繕工事を受注している(表参照)。
同社は大京アステージの工事部門が分社化して設立。受注件数が増えてきている理由の一つとして、担当者は「マンション管理のノウハウを生かした、合意形成に対するサポート力や住民への配慮などが受注につながっている」としている。
超高層は1990年代後半から首都圏を中心に供給が広がり、大規模修繕時期を迎える物件は多くなっている。同グループによると、大京穴吹建設として初めて超高層の工事を受注したのは2012年で、千葉県の1棟(20階・243戸)。14~16年は首都圏で毎年1~2棟受注し、17年は宮城県(27階・176戸)、埼玉県(31階・230戸)、大阪府(35階・233戸)の計3棟を受注した。
今年もすでに福岡県(20階・38戸)、愛知県(20階・142戸)、東京都(32階・281戸)で着工を予定している。
超高層では世帯数の多さに加え、低層階に店舗がある、公開空地があるなど物件ごとに強い「個別特注」が存在し、仕様選定時や施工時に工夫を要するなどの問題がある。
同社では移動式足場や昇降式ゴンドラなどを組み階層ごとに工期を分けて施工する、バルコニー飛散防止対策を行うなど、超高層ならではの工夫を凝らしている。
受注実績
受注時期 階数 総戸数 所在地
2012年 20階 243戸 千葉県
2014年 26階 166戸 神奈川県
2014年 22階 138戸 埼玉県
2015年 30階 273戸 東京都
2016年 30階 288戸 東京都
2017年 27階 176戸 宮城県
2017年 31階 230戸 埼玉県(施工中)
2017年 35階 233戸 大阪府(施工中)
2018年 20階 38戸 福岡県(着工予定)
2018年 20階 142戸 愛知県(着工予定)
2018年 32階 281戸 東京都(着工予定)
※2012・1~18・3/31
以上マンション管理新聞第1070号より。
タワーマンションの大規模修繕工事には巧妙な足場計画が肝要です。別途アップしている日綜ゴンドラの連結式の2層ゴンドラや移動昇降式足場等も超高層マンションに効を奏します。また、工期や居住者への生活影響、安全性など、複合型マンションも多く、多くのハードルが存在する中、タワーマンション大規模修繕工事の先駆者として、大京穴吹建設は先陣を切られています。